「勘違いで生きてきた人生」20代でプライドをへし折られました。

「自分は特別。」

「周りの人とは俺は違う。」

こんな勘違いをしたまま人生の半分を過ごしました。

 

 

人口5万人程度の小さな田舎町で生まれた僕は、物心ついた時から兄の影響でサッカーを始めていました。

保育園でもサッカー、小学校でもサッカー。

気づけば1学年、2学年上の試合にも出るようになってました。

そして、小学6年生の時に県選抜に選ばれたことが勘違いの始まり。

田んぼだらけの田舎町に県選抜がいる。

そんな噂が広まっていく中で、完全な勘違い人生を歩みだす決定的な出来事が・・・。

 

 

倍率20倍のほどのセレクションに見事合格!

中学生でJリーグの下部組織ユースチームに入団することになりました。

小さな町では噂は一瞬で広まり、僕が知らない相手でも、相手は僕を知っている。

ちょっとした有名人!毎日絶好調!完全に調子に乗ってました。

サッカーしてても心の中は波乗りサーファー。

まさに「オレ様」状態。

 

 

そのまま高校へ進学しても、1年生からレギュラー。

県大会優勝や準優勝メンバーの1人。

「俺はできる。」

「俺は違う。」

なんて気持ちが高校生になってもまだ心の中にありました。

でも、サッカーではご飯は食べていけない現実を知る。

誰でも知ってるような有名大学に同級生が進学していく中で、スポーツしかしてこなかった僕には何もない。

大学は到底無理。就職しよう。

 

 

同級生の99%が進学する学校には、薄っぺらい就職リストしかなかったです。

そんな中で選んだのは美容師への道。

なぜなら、「面接のみ」で見習い就職できたから。

勉強はしたくない。何も頑張りたくない。そんなモードに入っていた僕は逃げるように就職しました。

当時応援してくれた家族、友達、先生方、こんな理由で就職して本当にごめんなさい。

 

 

スポーツで挫折したはずなのに、勘違い人生はまだ続きます。

就職3年目。店長に抜擢される。

専門学校卒の同級生が入社した時には、すでに僕はお店を任せられている。

「俺は特別。」

「やっぱり俺は人とは違う。」

こんな思いが蘇り、以前と同じで心の中は波乗りサーファー。

髪も染め、美容師なのでより一層チャラくなったサーファーです。

痛すぎる。

 

 

そんな状態で5年続けた美容師ですが、将来のことを考え退社。

次の就職なんて考えてもいなかったので、とりあえず派遣でバイト。

色んなバイトをしてみたり、時間はあったのでセミナーに参加して勉強してる感を出してみたり。

自分の将来と向き合う時間を過ごしてました。

そうやって1年、2年と過ごしていく中で色んな人と知り合い、色んな人の話を聞く中で強烈に感じたこと。

 

 

 

【井の中の蛙 大海を知らず】

 

 

 

世の中には年齢・性別関係なく、自分よりすごい人が星の数ほどいる。

誰でも僕に無いものを持っていて、何でそれに気づかなかったんだ。

なんて小さな世界で今まで粋がっていたんだ。

恥ずかしい。みっともない。過去の自分を思い出したくない。

と、どん底に突き落とされたような気持ち。

「雷に打たれたような」という言葉が一番合う瞬間でした。

 

 

遂に波乗りサーファー引退。

頭を丸めて出家する気持ちです。

 

 

周りの人を大切にしよう。

知らない事は素直に教えてもらおう。

誰に対しても謙虚であろう。

 

 

当時感じたこの気持ちは、20年経った今も大切にしています。

今では代表取締役という役職ですが、立場なんて関係ない。

僕も一人の人間。

ダメな部分もある。考えが甘い部分もある。人として薄っぺらい部分も沢山ある。

 

 

今は在籍されているチャットレディの皆さんやスタッフたち、グループ店の皆さんに色んな情報をお伝えする立場ではありますが、上から「教えよう」という気持ちは全くありません。

開業11年目。

グループ全体の中では一番長い期間この事業に携わってきた者であるのは確かなので、その経験から失敗も成功も、僕が持ってるものを全て共有したい!

この気持ちだけです。

逆に皆さんからもお仕事やプライベートのお話を聞かせてもらう中で、僕自身も沢山勉強させてもらっています。

そんな考え方もあるんだ。

そんな風に感じるんだ。

と、会話の中で色んな気づきがあるので楽しいです。

 

 

20代前半で気づいたのは遅すぎたかもしれません。

でも、あの時気づけていなければ、今どうなっていたのか・・・

そう考えるとゾッとします。

 

 

会社という組織の中では上下関係はできてしまう。

でも、その前に人としては対等なはず。

僕は誰に何と言われようと、チャットレディの皆さん、スタッフたち、グループ店の皆さんとは

「持ちつ持たれつ。お互い尊重しあえる関係。」

を大切にしていきたいと思っています。