優しい人ほど、なぜ損をしてしまうのか。──本当の優しさは、自分を犠牲にすることではない
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mermaid 代表
公開日:2026年6月8日
梅雨に入り、
雨の日が多くなってきましたね。
空はどんよりしていて、
湿度も高い。
外に出る前から、
なんとなく身体が重く感じる日もあります。
季節の変わり目や、
雨が続く時期は、
気持ちも少し影響を受けやすいように感じます。
実際、
この時期になると、
いつも以上に悩みや不安を抱えている方の声を聞くことも増える気がします。
現場にいると、
日々いろんな女性とお話をします。
仕事のこと。
家庭のこと。
人間関係のこと。
将来のこと。
その中で、
ふと感じることがあります。
優しい人ほど、自分のことを後回しにしてしまう。
相手に気を遣う。
空気を読む。
迷惑をかけないようにする。
自分が少し我慢すればいいと思う。
一つひとつは、
とても素敵なことです。
でも――
それが続きすぎると、
気づかないうちに、
自分だけが疲れてしまうことがある。
今日は、
「優しい人ほど、なぜ損をしてしまうのか」
ということについて、
僕自身の失敗談も交えながら、
少しお話ししてみたいと思います。
優しい人は、気づく力がある
優しい人って、
人の変化に気づく力があると思います。
表情が少し暗い。
声のトーンがいつもと違う。
少し無理して笑っている。
言葉にはしていないけれど、
何か抱えていそう。
そういう小さな変化に、
自然と気づける。
これは本当にすごいことです。
人の気持ちを想像できる。
相手の立場で考えられる。
自分の言葉が、
どう届くかを考えられる。
だから本来、
とても信頼される人だと思います。
でも――
気づける人ほど、
背負ってしまう。
相手の不機嫌まで、
自分の責任のように感じてしまう。
誰かが困っていると、
自分が何とかしなきゃと思ってしまう。
それが、
優しい人の苦しさでもあるように感じます。
僕も、優しさと我慢を履き違えていた
これは昔話です。
チャットレディ事務所を立ち上げて、
最初の1年くらいは本当に苦しかったです。
今振り返ると、
僕はずっと
「良い人でいなきゃいけない」
と思っていました。
なぜかというと、
面接に来られる女性たちから見れば、
チャットレディ事務所って、
「怪しくないかな」
「怖くないかな」
「変な会社じゃないかな」
そんな不安を持たれやすい業界でもあります。
だから僕は、
とにかく安心してもらいたかった。
怪しいと思われたくない。
嫌われたくない。
警戒されたくない。
そんな気持ちが強かったんです。
その結果、
言葉を選びすぎる。
本当は聞いた方がいいことも、
「こんなこと聞いたら嫌がられないかな」
と考えてしまう。
本当は伝えた方がいいことも、
「厳しい人だと思われたくない」
と飲み込んでしまう。
常に相手に気を遣い続けていました。
面接が終わる頃には、
身体より先に神経が疲れている。
1日が終わると、
ぐったりしてしまう。
そんな毎日でした。
でも――
結果的にそれは、
良い方向には進みませんでした。
なぜなら、
僕が本音で向き合えていなかったからです。
もちろん会話はする。
でも深い話にならない。
仕事の悩みも。
生活の悩みも。
稼ぎたい目的も。
お互いどこか遠慮している。
変に気を遣い合っている。
表面的な会話だけで終わってしまう。
そんな関係が多かったように思います。
正直、
それがすごく苦しかった。
僕はもっと力になりたい。
もっと本音で話したい。
でも、
嫌われることが怖くて踏み込めない。
今思うと、
優しさではなく、
ただ嫌われたくなかっただけなのかもしれません。
当時は未経験からこの業界に飛び込み、
右も左も分からない状態。
相談できる人も、
誰もいません。
一人で試行錯誤しながら、
たくさん失敗しながら学びました。
本当に信頼関係ができる時って、
相手の顔色をうかがい続けた時ではなく、
お互いが本音を話せた時だと思います。
必要なことは伝える。
聞くべきことは聞く。
でも否定はしない。
ちゃんと向き合う。
その方が結果的に、
深い信頼関係につながることを知りました。
だから今は、
優しさと我慢は違うと思っています。
相手を大切にすることと、
自分を消すことは違う。
あの頃の僕は、
その違いが分かっていなかったんだと思います。
優しさと我慢は、似ているようで違う
昔の僕は、
優しさと我慢を
少し混同していました。
相手に合わせること。
自分の意見を飲み込むこと。
嫌なことを嫌と言わないこと。
波風を立てないこと。
それが優しさだと思っていました。
でも今は、
少し違うと思っています。
本当の優しさって、
自分を消すことではない。
自分を犠牲にすることでもない。
もちろん、
相手を思いやることは大切です。
でも、
そのために自分が壊れてしまったら、
長くは続かない。
優しい人ほど、
「自分が我慢すれば丸く収まる」
と思ってしまうことがあります。
でも――
自分の中に残った違和感は、
消えたわけではありません。
見えないところに、
少しずつ積もっていくだけなんです。
優しい人ほど、境界線が必要
優しい人に必要なのは、
冷たくなることではありません。
必要なのは、
境界線だと思っています。
ここまでは自分ができること。
ここから先は、
相手が向き合うこと。
今は話を聞ける。
でも今日は、
自分にも余裕がない。
これは助けたい。
でも全部を背負うことはできない。
そうやって、
自分と相手の間に線を引く。
これは冷たさではありません。
むしろ、
長く人と関わるために必要な優しさだと思います。
何でも受け入れることが優しさではない。
何でも許すことが優しさでもない。
相手を大切にするなら、
自分も大切にしないといけない。
僕は現場で、
10年以上このように感じてきましたが、
正直、
未だに正解には辿り着いていません。
チャットレディでも同じ
これは、
チャットレディのお仕事でも同じだと思います。
お客様の話を聞く。
気持ちに寄り添う。
楽しんでもらえるように考える。
これはとても大切です。
でも――
相手に合わせすぎて、
自分が苦しくなってしまう。
嫌なことを嫌と言えない。
無理な要望にも応えようとしてしまう。
お客様の機嫌に、
自分の気持ちまで振り回されてしまう。
そうなると、
長く続けることが難しくなってしまいます。
本当に安定して続けられている女性は、
優しさを持ちながらも、
自分の中に軸があります。
どこまで応えるか。
何を大切にするか。
どこから先は無理をしないか。
そこを理解している。
だから、
お客様にも丁寧に向き合える。
自分自身も壊れずに続けられる。
本当の優しさは、静かに強い
最近、
改めて感じます。
本当に優しい人って、
ただ何でも受け入れる人ではない。
必要な時には、
ちゃんと伝える。
無理な時には、
無理だと言える。
相手を否定するのではなく、
自分の気持ちも大切にできる。
それは、
冷たさではなく、静かな強さだと思います。
優しさの中に、
ちゃんと芯がある。
そういう人は、
見ていて安心感があります。
僕自身も、
まだまだできているとは言えません。
今でも抱えすぎることがあります。
考えすぎることもあります。
それでも、
優しさと我慢は違う。
人を大切にすることと、
自分を削ることは違う。
少しずつ、
そう考えられるようになってきました。
優しい人が、損をしない場所でありたい
マーメイドは、
優しい人が損をする場所ではなく、
優しい人が安心して働ける場所でありたいと思っています。
気を遣える人。
相手のことを考えられる人。
丁寧に向き合える人。
そういう方が、
自分をすり減らすのではなく、
魅力として活かせる場所でありたい。
そう思っています。
そのために、
僕やスタッフたちも、
ただ
「頑張ってください」
と言うだけの存在ではいたくありません。
なぜなら――
みなさんは、
もう十分頑張られているからです。
本業や学業をして。
家事をして。
育児をして。
人間関係にも気を遣って。
それぞれの生活がある中で、
時間を作って働いている。
「今日稼げるかな?」
そんな不安がある中でも、
毎回、貴重な時間を使って
配信画面を立ち上げている。
それだけでも、
本当にすごいことだと思っています。
だから僕やスタッフたちは、
「頑張ろう」
「もっと目指そう」
という言葉を、
使わないようにしています。
優しい人ほど、
人には優しいのに、
自分には厳しい。
そんな方を、
僕はたくさん見てきました。
だからこそ、
誰かを大切にするように、
自分自身のことも大切にしてほしい。
僕たちは、
そう思っています。
自分にも優しくあってほしい
優しさは、
人を救うこともあります。
でも――
向け方を間違えると、
自分を苦しめることもある。
だからこそ、
優しい人ほど、
自分の心の声にも耳を傾けてほしい。
相手を大切にするように、
自分のことも大切にする。
その両方があって初めて、
長く人に優しくできるのだと思います。
僕自身も、
まだまだ学んでいる途中です。
でも、
以前より少しだけ、
“本当の優しさの意味”
が分かるようになった気がしています。
そんなことを、
雨に打たれながらも元気に育っている
ベランダの植物たちを見ながら、
改めて考えている今日この頃です。