
代表の独り言
心に余裕があるから「許せる」のではなく、「許せる」からこそ心に余裕が生まれる。
心に余裕がある人に対して「余裕があるから怒らない」とか「余裕があるから人を許せる、人を責めない」なんて印象はありませんか?たしかに、誰に対しても優しくて人を責めたりしない、どんな失敗も許して対応してくれる包容力には余裕を感じますよね。
多くの人はそういった人に対して「心に余裕があるから人を許せる」と考えますが、
余裕があるから許せるのではなく、許せるから心に余裕が生まれるのだと私は思います。
自分の心に余裕を持つためにも、今回は「心に余裕のある人、人を許せる人」について考えてみます。
「余裕のある人」が怒っていないわけじゃない
まず、余裕のある人は本当に怒らないのでしょうか?何らかのトラブルや被害に見舞われても嫌な顔ひとつせず対応する姿からは、たしかに怒りは感じられません。
ですが、普通に考えて「喜怒哀楽」の「怒」が存在しないなんてことはありません。
心に余裕があることと、感情の機微がないのは別の話です。
どれだけ心に余裕があろうとも、いきなり殴られれば腹が立ちますし罵られれば怒ります。
要はそれを相手に感じさせていないだけなのです。
「許す」とはどういうこと?
そもそも「許す」ということについて考えたことがありますか?どうすることが「許す」ということなのでしょう。
いがみあっていた相手と和解し、何事もなかったように過ごすことが「許す」ことでしょうか。
もちろん、お互いにピリピリしたままでは周囲の空気も悪くなります。
ですので誰の目にも分かる関係の修復も必要でしょう。
でも、本心では握手している相手のことが憎くて仕方ないかもしれません。
いつも楽しそうに話しているグループなのに、蓋を開ければ絶賛喧嘩中だった……
なんてことも起こるくらいですから、許す許さないは表面上の問題ではありません。
だとしたら、「許す」とは一体どういうことなのか。
言ってしまえば、許すということに相手は必要ありません。
要するに、「自分の中での出来事の捉え方を変えること」が許すということだと私は思います。
相手に対する憎しみや怒りの感情を終わらせることです。
嫌いな相手のために消費していた感情や体力、負のエネルギーから解放される。
それが許すということと思います。
相手を許そうと許すまいと、相手に何の影響もありません。
心に余裕がある人はそれを知っているので人を許せますし、人を許そうと感情をコントロールします。
許すも許さないも自分の捉え方、感情のあり方ひとつ。
なので、心に余裕がなく人を許せないという人は「感情をコントロールする方法」を知るだけで余裕を持てると考えます。
感情をコントロールする方法
「余裕がない」「人を許せない」と言っても、誰でも多かれ少なかれ感情をコントロールして生きていると思います。なので今回は「より上手に」「より良い方向に」自分の感情をコントロールする基本的な方法をお話ししたいと思います。
①:自分の感情に気づく
単純なことですが、これがなかなか難しかったりします。その瞬間自分が何を感じているのかを見つめ、「今自分はイライラしているんだな」「悲しんでいるな」という風に、感情を明確にしましょう。
自分の感情に気づけなければコントロールすることができません。
それに、感じている感情によって対処法は変わるのに、それに気づけない限りその時の感情を落ち着けることすらできません。
なので何か起こって感情が乱れても、一旦「自分は今何を感じているの?」という問いを投げかけるようにしましょう。
自分の感情に気づくことができる人でも、自分にそれを問いかけるだけで冷静になることができます。
②:自分の感情を自分で受け入れる
自分自身の感情に気づけたら、次はそれを認めましょう。今の感情を受け入れ、その感情を感じることを認めます。
そうするだけでも辛い悲しみや大きないら立ちが収まります。
具体的には「こんなちっぽけなことでイライラしてはいけない」とか「こんな小さなことで悲しんではいけない」などと考えないようにするのです。
心のなかにあるネガティブに感じる感情に居場所を用意してあげましょう。
③:どうしてその感情を抱いたのか考える
ここまでのステップで気持ちが落ち着いてきたら、なぜその感情が出たのかを考えます。気持ちを整理し理由が分かれば、より感情をコントロールしやすくなるのです。
例えば、誰かと喧嘩になって感情的になったとしても、相手が本当に伝えたかったことがわかったり、自分の勘違いに気づけたりします。
そうすると、次同じ場面に出会っても感情的にならず対処できますし、感情的になってしまったとしても立ち直りやすくなります。
まとめ
今まで「余裕があって人を許せる人だ」と思っていた人も、実は心のなかで感情にいろんな処理を施しているのかもしれません。人を許せる人がたくさんは居ないことからもわかりますが、自分の感情をコントロールするのは想像以上に難しいことです。
それでも、みんなが憧れる「余裕のある人」は「人を許し、感情をコントロールすることで余裕を生み出している人」なのですから、まずは練習が必要と思います。
人を許すため、感情をコントロールするために肝心なのは
- 自分の感情に気づく
- 自分の感情を自分で受け入れる
- どうしてその感情を抱いたのか考える
これらを意識して「人を許すことで心に余裕を作る人」になろうとすることで、新たな自分と出会えるかもしれません。