終わりと、始まりは、隣り合っている。──”手放す”は、過去を無駄にすることじゃない。

少しずつ、秋の気配がしてきて、

最近は、
家でクーラーをつける日も、減ってきました。

そんな秋は、
僕が育てている数十種類の植物たちに、
今年最後のブーストをかける季節。

「すくすく育てよー」

そう思いながら、
ハイポネックスの液肥を、あげています。

 

今日は、
この一枚の写真から――

我が家で育てている、
ビカクシダ、という植物です。

 

はじめて、この植物を見た時、

「なんじゃ、コレ?」
「意味不明」

「……連れて帰ろっ」

そう、なりました。

会計を済ませて。

まるで、子どもを抱っこするみたいに、
両腕で、そっと抱えて。

うちまで、一緒に帰りました。

 

上のほうは、茶色く、
枯れてしまったように見える。

でも、下からは、
青々とした葉が、力強く伸びている。

一つの株の中に、
“終わったもの”と、”これからのもの”が、
一緒に生きているんです。

 

 

 
 

 

ビカクシダって、どんな植物?

ビカクシダは、
「コウモリラン」とも呼ばれますが、
ランではなく、シダの仲間です。

木の幹などにくっついて育つ、
少し変わった植物で、

葉が、鹿の角のように枝分かれするので、
「ビカク(=鹿の角)」
という名前がついたそうです。

板に着生させて、
格好よく飾っている方も、多いです。


面白いのは、
役割の違う、二種類の葉を持つこと。

株元を包む、丸い「貯水葉」。
下へ長く伸びる、角のような「胞子葉」。

そして、この貯水葉は、
時間が経つと、
だんだん、茶色くなっていきます。

 
 

 

 

 

枯れた葉が、支えている

ここが僕の、
いちばん好きなところです。

茶色くなった貯水葉は、
「枯れたから、もう要らない」


――
そういうものではないんです。


古くなってもなお、
株元を包み込んで、
根を、守り続けている。

茶色い葉に抱かれるようにして、
新しい緑の葉が、
内側から育っていく。

その姿は、僕には、

役目を終えたものが、
消えて、なくなるのではなく、

次に来るものを、
育てているように、見えます。

 

一つの株の上に、
“終わり”と”はじまり”が、同時にある。

古くなったものが、
確かに「今」を支えて、

その先に、
「未来」が、伸びている。

枯れることは、終わりではないのかもしれない。

そう感じられるところが、
僕は、たまらなく好きなんです。

 


 

 

 

今までは、無駄じゃない。でも──

仕事から帰ってきた夜中に
ホースでたっぷり水をあげながら、

朝、起きてコーヒーを一杯飲みながら、

このビカクシダを眺めて、
感じることがあります。


今まで、自分がやってきたこと。
その一つひとつは、
決して、無駄ではありません。

でも──

ずっとやってきたから、
これからも、同じやり方を続けるべき。

そうとは限らない
と、僕は思っています。


昨日まで通用していたものが、
ある日、通用しなくなる。

そういうタイミングが、
必ず、やってきます。

その時は、
形を変えたり、
新しいやり方に、挑戦しないといけない。

時には、
今までのやり方そのものを、
手放す選択を、迫られることもあります。

 
 

 

 

 

手放しても、消えはしない

でも、ひとつだけ、
僕が忘れたくないことがあります。

「手放す」といっても、
今までが、消えてなくなるわけではありません。

新しいことに挑戦できるのは、
これまで積み上げてきた経験や、
過ごしてきた過程が、あるからこそ。


やり方は、手放しても――

その経験は、土台として、
ちゃんと、残っています。

あの、茶色くなった貯水葉が、
新しい葉を、支えているように。

今までのすべてが、次の一歩の支えになる。


だから、
今までやってきたことは、
何一つ、無駄じゃない。

そう、思っています。

 
 

 

 

 

いま、会社でも

実は、いま。

僕たちの会社でも、
その”手放す”に、向き合っています。

2025年の5月、
このマーメイドのホームページを、
フルリニューアルしました。

そこから今日まで、
会社として、大きく前へ進めた一年でした。

でも、

その結果に満足して、
「今のままでいい」と思った瞬間から、

少しずつ、止まり始める。

僕は、そんな気がしています。

 

だから、決めました――


これから数か月かけて、
もう一度、フルリニューアルします。

目的も。
構成も。
ページの設計も。

全部、一から、作り直します。

不安がない、
と言えば嘘になります。

でも、
もう一度挑戦しようと思えたのは、

これまで積み上げてきたものが、あったから。

それが支えになって、
手伝ってくれる仲間や、
いつも力を貸してくれる取引先の方がいて、

「また、新しいものを生み出そう」と、
思えるようになりました。

 

 
 

 

 

あなたの時間も、支えになる

そしてこれは、
僕たちの会社だけの話ではないと思っています。

チャットレディの仕事も、
同じだと感じています。


今まで、やってきたことも。
うまくいかなかったことも。
続けてきた、日々も。


その全部が、
これから、何かを始める時の、
土台になります。

だから、
今までを、手放す時が来ても。

それは、
過去を、無駄にすることではありません。

あなたが頑張ってきた時間が、
次の挑戦へ向かう、あなたを支えてくれます。

 

 

 

 


終わりと、始まりは、隣り合っている

枯れたように見える葉も。
青々と伸びる葉も。

どちらも、
今を生きている、同じ株の姿です。

役目を終えたものは、
消えて、なくなるのではなく、

次に来るものを、
静かに、支えている。


終わりと、始まりは、
いつも、隣り合っている。

そう教えてくれた、
一鉢のビカクシダの話でした。

 

僕もこれから、
慣れ親しんだやり方を、
手放そうとしています。

不安がないわけではありません。

でも、
これまで歩いてきた時間と、
助けてくれる人たちがいます。

その全部を、土台にして。

僕は、次の一歩を、
踏み出してみます。

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